【要約】保険料を安くすることは出来ないのか?【髙橋洋一チャンネル#1571】

【要約】保険料を安くすることは出来ないのか?【髙橋洋一チャンネル#1571】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  社会保険料は安く出来ないのか

【要約】『高橋洋一チャンネル#1571』

社会保険料が決まる仕組み

社会保険料は、病気や長寿などの保険事故が起こる確率と、給付額を基にした保険数理によって決まる
・保険事故の発生確率を人為的に変えることは難しいため、保険料を下げる最も単純な方法は、医療費や年金などの給付水準を引き下げることになる
・給付を維持したまま保険料だけを下げるのは難しく、保険給付と保険料は連動していると説明
・社会保険料が高いという問題は、裏を返せば給付額や給付範囲が大きいという問題でもある
キーワード:社会保険料,保険数理,保険事故,給付水準,保険料負担

若年層が社会保険料を高く感じる理由

・医療保険を利用する機会が少ない若年層は、支払う保険料に比べて受け取る給付が少なく、持ち出し感を抱きやすい
・しかし、若い間だけ加入せず、高齢になって給付が必要になってから加入する仕組みでは、社会保険制度は成り立たない
・年金も単なる積立ではなく、予想以上に長生きした場合に備える長寿保険としての性格を持つ
・医療や年金の必要性は年齢によって変化するため、生涯を通じて支え合うことが社会保険の基本的な考え方となる
キーワード:若年層,負担感,医療保険,年金,長寿保険,世代間扶養

徴収漏れを減らせば保険料を下げられる可能性

・給付水準を維持する場合でも、保険料を支払う対象を正確に把握し、広く徴収できれば、1人当たりの負担を軽減できる可能性がある
・日本では税金と社会保険料の徴収組織が分かれており、社会保険料の徴収体制は国税に比べて弱いと指摘
・国税当局が約5万人規模であるのに対し、社会保険料の徴収担当者は大幅に少なく、未納や徴収漏れへの対応力に差があるという
・税と社会保険料は法的には同様に強制徴収できる仕組みを持つが、執行機関が異なるため、社会保険料の徴収が甘くなりやすいと説明
・徴収漏れは数兆円規模に達する可能性があり、これを回収できれば、社会保険料を数%から場合によっては10%程度引き下げる余地があるとの見方を示した
キーワード:徴収漏れ,未納,負担軽減,国税庁,日本年金機構,徴収体制

「歳入庁」による税と社会保険料の一体徴収

・髙橋氏は、税金と社会保険料の徴収を一つの組織で行う歳入庁構想が有効だと主張
・法人税などの税務調査と同時に社会保険料の納付状況も確認すれば、徴収業務を効率化し、未納を減らせる
・海外では、所得税と社会保障税の科目は分かれていても、同じ組織がまとめて徴収する方式が一般的だと説明
・日本でも一部業務を国税側へ委託しているが、単なる委託では十分ではなく、徴収組織そのものを統合する必要があると述べた
・社会保険料は保険数理上、簡単には引き下げられないものの、徴収漏れを解消する制度改革には改善の余地があると結論づけた
キーワード:歳入庁,一体徴収,税務調査,社会保障税,組織統合,制度改革

歳入庁構想に対する官僚組織の抵抗

・国税庁は財務省の外局であり、歳入庁として日本年金機構などと統合されれば、内閣直属または厚生労働省と関係する組織へ再編される可能性がある
・その場合、財務省が国税庁の人事や組織に及ぼす影響力が弱まるため、財務省は歳入庁構想に強く抵抗すると指摘
・第1次安倍政権でも歳入庁構想への抵抗が非常に大きく、その後、この改革を本格的に進めようとする政治家はほとんどいなくなったという
・民主党政権も歳入庁創設を公約に掲げたものの、実現には至らなかった
・徴収制度の改革には、組織再編だけでなく、官僚人事を統制する内閣人事局のような仕組みも必要だったとの見解を示した
キーワード:財務省,歳入庁構想,組織抵抗,第1次安倍政権,民主党政権,内閣人事局