【要約】国債に関する話はデタラメばかり!債務償還費など他の国にはない!【髙橋洋一チャンネル#1490】

【要約】国債に関する話はデタラメばかり!債務償還費など他の国にはない!【髙橋洋一チャンネル#1490】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  債務償還費とは?

『高橋洋一チャンネル#1490』の要約

債務償還費は日本独特の仕組み

髙橋洋一氏は、債務償還費の問題について、自身が約20年前から著書などで繰り返し指摘してきたテーマだと説明した
・約35年前、旧大蔵省国際課で課長補佐を務め、各国の債務管理当局が集まる国際会議に参加した際、日本の制度説明を行っていた
・当時は日本には減債基金があるため、国債の信用が保たれているという従来の説明を、そのまま国際会議でも繰り返していた
・しかし各国の担当者からは、減債基金のような仕組みは世界ではほとんど存在せず、仮に昔あってもすでに廃止されていると指摘された
・さらに、基金に積み立てる原資が不足すれば、結局は新たに国債発行で賄うことになり、「借金返済のためにさらに借金をする」不合理な制度だと批判された
・この経験から、債務償還費減債基金は日本独特であり、国際的には一般的でないことを痛感した
・帰国後にその事実を報告したものの、上司からは黙っているよう求められたという
・その後、自ら財政法解説書のコメンタール執筆を担当した際、各国比較を踏まえ、減債基金が世界では一般的でないことを明記した

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特例法で債務償還費は外せる

債務償還費は法律上定めがあるものの、特例法を作れば当年度の計上を外すことが可能だと説明した
・実際に髙橋氏自身も、担当課長補佐時代に債務償還費を計上しない形で予算を編成した経験があるという
・当時は「そんなことをすれば国債が暴落する」との反対論があったが、海外ではそもそも同様の制度がないため、実際には大きな問題は起きなかった
・日本では「60年償還ルール」に基づき、国債残高の1/60ずつを毎年計上し、60年で償還する建前になっている
・この計算では、国債残高に対して約1.6%程度を債務償還費として計上することになる
・ただし、特例法で「今年度は計上しない」と定めれば、法的には外すことができ、これまでも同様の対応は複数回行われてきた
・したがって、債務償還費を計上しないと直ちに市場不安が起きるという見方は誇張であり、現実には大きな影響は出ていないと述べた

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利払い費は「純額」で見るべき

・髙橋氏は、国債費の中でもう1つ重要なのが利払い費だとし、日本の財政議論はここでも実態を見誤っていると指摘した
・日本では国債残高に平均利回りを掛けたグロスの利払い費だけを強調して予算計上するが、アメリカなどは保有金融資産の利子収入を差し引いた純利払い費で把握している
・日本でも、資産から得られる金利収入は別項目で計上されているため、実態を正しく見るには差し引き後の純利払い費で考えるべきだと述べた
・さらに、関連会社も含めた政府全体の金融資産とその収益まで含めて計算すれば、実質的な純利払い費はほぼゼロに近くなるという
・そのため、「金利上昇で国債費が急増して大変になる」という単純な議論は、資産側を無視した不正確な見方だと批判した
・髙橋氏は在職中にALM(アセット・ライアビリティ・マネジメント)の仕組みを整備し、利払い費と金利収入を一体で把握できるようにしたと説明した
・この方法で見れば、多少金利が動いても純利払い費は大きくは変わらず、危機感を煽る報道は実態から外れていると述べた

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国債費の予算要求には“膨らませる”慣行がある

・髙橋氏は、国債費の予算要求には、実際の見通しよりも多めに計上する慣行があると明かした
・当初は真面目に金利予測を行い、その結果に基づいて要求額を作成していたが、上位部局からは「もっと上乗せしろ」と指示されたという
・具体的には、想定金利を1~2%程度高めに置くだけで、利払い費は1兆円から2兆円単位で膨らみ、予算要求額を大きくできる
・通常、査定部局は予算を削る立場だが、国債費では逆に多めに要求させる場合があると述べた
・その理由は、実際に金利が上がらなければ、その分の予算は使われず、後の補正予算の財源として活用できるからだという
・つまり、国債費の中の利払い費は、将来の補正財源を確保するために、意図的に厚めに計上される面があると説明した
・このため、国債費利払い費の数字だけを見て「財政危機」と騒ぐ議論には、制度運用の実態を踏まえていないものが多いと締めくくった

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