【要約】「高市1強」でも“どうにもならない壁”とは?【門田隆将チャンネル#0189】

INDEX(目次)
「高市1強」でも“どうにもならない壁”とは?
『門田隆将チャンネル#0189』を要約
高市政権でも越えにくい「自民党参議院人事」の壁
・読売新聞の連載「高市政権半年」では、高市首相が自民党参議院側の人事や国会運営に強い不満を持っている様子が報じられている
・高市首相は国会答弁で「私一人が決断して、みんな従ってくださいという政党ではない」と述べ、自民党内で総裁の意向だけでは物事が進まない現実をにじませた
・特に問題視されているのは、2026年度予算の年度内成立が実現しなかったことであり、高市首相は「できるという参院に騙された」と不満を漏らしたとされる
・門田氏は、以前から参議院自民党が野党側に協力する形で政権の足を引っ張っていると指摘しており、今回の報道はその見方を裏付けるものだと述べている
・高市首相が本来なら参議院側の幹部人事を刷新したいところだが、現行の自民党党則では総裁が直接決められない構造になっている
自民党党則が生む参議院の独立性と総裁権限の限界
・自民党党則の第63条では、参議院内の幹事長、政策審議会長、国会対策委員長などの役員は、参議院議員総会で選挙または承認を得て決定すると定められている
・つまり、参議院側の主要人事は党総裁の人事権ではなく、参議院議員団の総会によって決まる仕組みになっている
・このため、安倍政権時代や岸田政権時代にも、総裁が参議院側の幹部人事に手を入れにくい状況が繰り返されてきた
・参議院は任期6年で解散がなく、派閥や執行部の影響を受けにくい独自性を持つため、一定の独立性には理由がある
・しかし、その独立性が政権の政策遂行を妨げる形で働くなら、国益に反する問題にもなり得ると門田氏は指摘している
・門田氏は、参議院人事についても「党総裁が決定する」と党則を改正すべきだと主張している
参議院自民党の「ドン」構造と人事刷新の必要性
・かつて自民党参議院には、青木幹雄氏や衛藤晟一氏のように強い影響力を持つ人物が存在し、参議院側が独自の権力を持ってきた
・現在も石井準一氏が参議院内で約40人規模の塊を形成し、新たな「ドン」として影響力を持とうとしていると門田氏は述べている
・一方で石井氏については、政治資金から自身の関係企業に家賃を支払っていた問題が週刊文春に報じられたとされ、門田氏はその政治的正当性にも疑問を呈している
・高市首相が参議院幹部を交代させたくても、党則上の制約があるため簡単には人事刷新ができない
・門田氏は、政権の方針に反する勢力が参議院側に温存される現状は、高市政権にとって大きな障害だと見ている
衆議院側では進む人事刷新と「抵抗勢力」排除
・高市首相は衆議院側では、人事権を使って抵抗勢力と見られる人物の交代を進めているとされる
・衆議院選挙制度協議会の座長だった逢沢一郎氏は、衆議院議員の定数削減に反対する姿勢を示していたため、鈴木啓介氏に交代させられたと報じられている
・また、衆議院議院運営委員長だった浜田靖一氏についても、野党への配慮が多い国会運営に高市首相が不満を持っていたため、交代させたと見られている
・衆議院側では総裁の意向に基づく人事刷新が可能だが、参議院側では同じようにできないことが、政権運営上の大きな違いになっている
・門田氏は、高市首相が国民から信任を得て政策を進めようとしても、自民党内の構造がそれを妨げていると指摘している
高市政権が進める安全保障・経済政策と党内抵抗
・高市政権は、防衛装備品輸出に関する「5類型」の見直しを進め、三菱重工やIHIなど日本企業による大規模受注につながる動きを見せている
・東南アジア諸国を中国側ではなく日本側につけるため、積極的な安全保障政策を進めている点を門田氏は評価している
・また、スパイ防止法につながる情報会議設置法や、飲食料品の消費税率0%、外国人政策、憲法改正など、高市政権は大きな政策課題に取り組もうとしている
・しかし、財務省や自民党内の抵抗が強く、高市首相が独断で進めることはできない
・門田氏は、高市首相の「自民党は私一人が決断して全員が従う政党ではない」という発言を、政権内部の苦悩を示すものとして受け止めている
原油調達と「巨大な買い出し」外交
・中東情勢の緊迫化を受け、野党からは国民に石油関連の節約を求めるべきだという意見も出ているが、高市首相は経済を失速させるような節約要請はしない姿勢を示している
・高市政権は、米国産原油など複数の調達先を確保し、日本へのタンカー到着も始まっていると門田氏は述べている
・門田氏は、こうした動きについて、日本のメディアは高市政権に有利な情報を積極的に報じないが、事実として到着が始まれば報じざるを得なくなると批判している
・高市首相自身もオーストラリアやベトナムを訪問し、閣僚も世界21カ国へ向かうなど、資源や物資確保のための外交を展開している
・門田氏はこれを「巨大な買い出し」と表現し、高市政権でなければ日本は各国との資源確保競争で大きく遅れを取っていた可能性があると評価している
内閣人事局による財務省人事への期待
・門田氏は、自民党参議院人事には党則上の壁がある一方、官僚人事については内閣人事局を通じて高市首相が影響力を行使できると指摘している
・特に、飲食料品の消費税0%について、財務省側が「レジシステム対応に時間がかかる」として抵抗していることを問題視している
・一方で、1〜2日でレジシステム対応が可能だと名乗り出る企業もあり、財務省の説明には説得力がないと門田氏は批判している
・門田氏は、財務省幹部人事で象徴的な交代を断行すれば、霞が関全体が高市政権の方針に従うようになると見ている
・連休明け以降、霞が関の幹部人事が本格化するため、高市首相には財務省を含む官僚人事で強い決断をしてほしいと述べている
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