【要約】源泉徴収と確定申告の世界事情(予定納税で儲ける都市伝説とは?)【髙橋洋一チャンネル#1560】

INDEX(目次)
副首都法案を巡る波紋
【要約】『高橋洋一チャンネル#1560』
日本の源泉徴収と年末調整の仕組み
・日本の会社員は、毎月の給与から所得税が源泉徴収され、年末には勤務先が年末調整を行う仕組みになっている
・源泉徴収の段階では概算の所得税が差し引かれ、年末調整で年間所得や各種控除を反映し、本来納めるべき税額との差額を精算する
・会社が税額の過不足を調整するため、多くの会社員は自分で税務署へ行って確定申告をする必要がない
・髙橋氏は、年末調整は本来なら税務当局が処理する業務の一部を、企業が代行しているような制度だと説明
・企業には所得税法に基づく源泉徴収や年末調整の事務が課されており、任意で省略できるものではないと指摘
・給与以外の所得がある人や、年末調整で処理できない控除を受ける人などは、会社員でも別途確定申告が必要になる
キーワード:源泉徴収,年末調整,確定申告,所得税,給与所得者,企業
アメリカでは会社員も原則として確定申告
・アメリカにも給与から税金を差し引く源泉徴収に相当する制度はあるが、日本のように企業が税額を最終精算する年末調整はないと説明
・そのため、会社員を含む多くの納税者が、自分で年間の所得と税額を計算して確定申告を行う
・申告時には、本来納付すべき税額と給与からすでに天引きされた税額を記載し、差額を追加納付するか、払い過ぎた税金の還付を受ける
・アメリカの確定申告は英語でTax Returnと呼ばれ、納税者が政府に所得と税額を報告する重要な手続きになっている
・髙橋氏がアメリカで生活していた当時、現地の人々が確定申告の機会に税制や政府への不満を口にし、互いに「どのような文句を言ったか」を話していたという体験を紹介
・日本では企業の年末調整によって申告が完結する人が多いのに対し、アメリカでは納税者本人が手続きを行うため、税負担を意識する機会が多いと述べた
キーワード:アメリカ,Tax Return,源泉徴収,確定申告,追加納付,税金還付
イギリスは給与天引きで完結するケースが多い
・イギリスにも給与から所得税を差し引く源泉徴収制度があり、主にPAYEと呼ばれる仕組みを通じて税金が徴収される
・日本のような企業による年末調整は基本的にないものの、毎月の給与天引きの段階で税額が調整され、多くの会社員は確定申告をしなくても納税が完結すると説明
・給与以外の所得や事業所得などがある人は確定申告を行うが、一般的な会社員が申告するケースは比較的少ないと紹介
・アメリカでは会社員も確定申告するのが一般的であるのに対し、イギリスでは源泉徴収の仕組みだけで税額を確定できる点が異なるとした
・髙橋氏は、税金と社会保険料を一体的に扱える行政制度が、給与天引きだけで手続きを完結しやすくしている可能性があると分析
キーワード:イギリス,PAYE,給与天引き,所得税,確定申告,社会保険料
フランスやドイツと日本の制度の違い
・髙橋氏は、フランスやドイツでも給与から税金を天引きする制度がある一方、日本のような企業による年末調整とは仕組みが異なると説明
・現地で聞いた話として、源泉徴収後に納税者本人が確定申告を行い、年間の税額を精算するケースが多いと紹介
・各国とも給与から所得税を事前に徴収する点では共通するが、最終的な税額を企業、税務当局、納税者本人の誰が調整するかに違いがある
・日本は企業が年末調整を行い、アメリカなどは個人が確定申告し、イギリスでは給与天引きの仕組みで完結するケースが多いという整理を示した
・税制を比較する際には、確定申告の有無だけでなく、社会保険料や各種控除、行政機関同士の連携方法も考慮する必要があるとした
キーワード:フランス,ドイツ,税制比較,源泉徴収,年末調整,確定申告
日本企業に年末調整を義務付ける理由
・日本の年末調整は企業にとって事務負担となるが、税務当局にとっては多数の会社員の税額計算を企業に代行してもらえる利点があると指摘
・税務当局が「企業にとっても便利な制度」と説明するのであれば、本来は任意にしてもよいはずだが、法律で義務付けられている以上、行政側の負担を企業へ移している面があると述べた
・日本では生命保険料控除、住宅ローン控除、扶養控除など、給与所得者に適用される控除が多く、毎月の源泉徴収だけでは税額を確定しにくいと説明
・税金は税務署、厚生年金などの社会保険料は日本年金機構というように、徴収・管理を担う機関が分かれていることも制度を複雑にしていると分析
・企業は税金と社会保険料を給与からまとめて差し引き、年末には控除を反映して税額を精算するため、相当な事務作業を負担している
・イギリスのように税金と社会保険料を一体的に処理できれば、日本でも企業の年末調整を簡素化できる可能性があるとした
キーワード:企業負担,年末調整,生命保険料控除,住宅ローン控除,社会保険料,日本年金機構
マイナンバー活用による年末調整の簡素化
・髙橋氏は、税金、社会保険料、各種控除の情報をマイナンバーで連携すれば、日本の年末調整を大幅に簡素化できる可能性があると指摘
・行政機関が所得、保険料、控除などの情報を一元的に把握できれば、毎月の源泉徴収だけで税額をほぼ確定できるようになると説明
・企業は給与から決められた税額を天引きするだけで済み、年末に従業員から控除証明書を集めて再計算する作業を減らせる
・現在は税務署と日本年金機構などに情報が分散しているため、企業が両者をつなぐ役割を担わされている面があると分析
・マイナンバーによる情報連携を進めれば、企業の事務負担だけでなく、税務行政全体のコストも削減できると述べた
・制度のデジタル化によって、会社員が自分で確定申告する必要がなく、企業も年末調整をほとんど行わない仕組みを構築できる可能性を示した
キーワード:マイナンバー,情報連携,年末調整,行政デジタル化,企業負担,制度簡素化
日本とアメリカの予定納税制度
・予定納税は、前年の所得や税額などを基準として、当年分の税金の一部を確定申告前に納付する仕組み
・日本だけでなくアメリカにも、事業者や自営業者などが税金を事前に納めるEstimated Taxという制度があると紹介
・給与所得者は源泉徴収によって税金を前払いしているが、事業所得者などは給与天引きがないため、予定納税で年度途中に納付する
・髙橋氏は、ヨーロッパで予定納税について聞く機会は少なかったとして、日本とアメリカで比較的目立つ制度ではないかとの印象を示した
・予定納税は、前年に相当額の税金を納めていることを根拠として、当年も同程度の所得があると見込んで先に徴収する制度だと説明
・納税者にとっては、実際の所得や利益が確定する前に資金を支払うことになり、事業資金や手元資金を圧迫する場合があると指摘
キーワード:予定納税,アメリカ,Estimated Tax,事業所得,自営業者,税金前払い
予定納税による資金負担への疑問
・予定納税では、前年に利益が出ていても、翌年に業績が悪化したり会社が倒産したりする可能性がある中で、税金を先に徴収されると指摘
・最終的な税額が予定納税額を下回れば差額は還付されるが、納税者はその間、資金を無利息または低い利率で国に預けているような状態になる
・髙橋氏自身も、予定納税で必要額の約2倍を納めてしまった経験があり、余剰分を翌年の納税に充当してほしいと依頼したものの、繰り越しはできず還付されたと紹介
・先に税金を取る一方、納付が遅れた場合には高い延滞税を課す仕組みは、納税者にとって不公平感があると指摘
・予定納税を求めるなら、前払い期間に応じた金利分を考慮し、納付額を割り引くなどの措置が必要ではないかと提案
・前払いに一定のメリットを設ければ、納税者も予定納税へ協力しやすくなり、行政にとっても税収を早期に確保できると述べた
キーワード:予定納税,資金負担,還付,延滞税,前払い,納付額割引
税金の還付と利息をめぐる話
・予定納税や誤納によって税金を払い過ぎた場合、精算後に超過分が還付される仕組みになっている
・髙橋氏は、税金を多く納めると還付時に利息のような金額が付くという話を聞いたことがあると紹介
・ただし、この話については本人も正確に確認したものではなく、「都市伝説のような話」として紹介したにすぎないと明言
・合理的に考えれば、税金を早く納めた期間には国がその資金を使用できるため、納税者へ一定の金利相当額を還元してもよいとの考えを示した
・逆に納付が遅れると延滞税が課されるため、予定より早く納めた場合にも何らかの金銭的な優遇がある方が公平だと主張
・予定納税額を延滞税率などに対応する金利分だけ割り引けば、納税者の負担が軽くなり、制度への納得感も高まると提案
キーワード:税金還付,還付加算,利息,延滞税,予定納税,公平性

