9月28日 – 今日は何の日？
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「世界狂犬病デー」とは？
世界的非営利団体である狂犬病予防連盟が狂犬病について注意を喚起するとともに、その予防法について、より多くの人に知ってもらうことを目的として、2007年（平成19年）に制定した日です。
日付は、狂犬病ワクチンの開発者であるフランスの細菌学者ルイ・パスツールの命日（1895年9月28日）から。この日に合わせて、世界各地で狂犬病の啓発活動や犬への狂犬病予防接種などが実施されています。
1. 狂犬病とは
狂犬病は、狂犬病ウイルスを持つ動物からの咬傷や引っ掻きにより感染する病気です。特にアジアやアフリカ地域を中心に、年間約5万人以上の死者が出ています。恐水症とも呼ばれるこの病気は、水を恐れる特徴的な症状を持ちます。日本では1957年以降、狂犬病の発生は確認されていませんが、過去には輸入感染事例が報告されています。
2. 病原体と感染経路
狂犬病の病原体は狂犬病ウイルスで、ラブドウイルス科リッサウイルス属に属します。感染経路は、感染した動物の唾液を介しての咬傷や、傷口・粘膜への舐められることです。ヒトへの感染の大部分はイヌからのもので、まれに他の野生動物からの感染も報告されています。
3. 症状
感染後の潜伏期間は1～3か月程度ですが、1年以上のケースもあります。初期症状として発熱、頭痛、全身の倦怠感や嘔吐が見られます。その後、筋肉の緊張や幻覚、けいれん、飲み物を飲む際の筋肉のけいれん（恐水症）などの症状が現れ、最終的には昏睡状態になり、呼吸麻痺により死亡します。
4. 治療
狂犬病の発症後の治療は非常に困難で、ほぼ100％の致死率があります。そのため、感染の疑いがある場合は速やかに治療を開始することが重要です。具体的には、傷口を十分に洗浄した後、連続的なワクチン接種を行います。また、感染状況に応じて狂犬病免疫グロブリンやモノクローナル抗体の投与も行われます。
5. 予防のポイント
狂犬病の流行地域への旅行を予定している場合、事前の予防接種を検討することが推奨されます。また、旅行先での動物との無用な接触は避けるようにしましょう。
6. 診断と法的義務
狂犬病の診断は、蛍光抗体法やPCR法などの検査により行われます。日本では、狂犬病は四類感染症として定められており、診断した医師は保健所への届け出が義務付けられています。また、動物に関しては狂犬病予防法や家畜伝染病予防法が適用されます。
まとめ
狂犬病は、狂犬病ウイルスによる重篤な感染症であり、発症するとほぼ100％致命的です。感染の疑いがある場合は速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。また、予防接種や動物との接触を避けることで、感染リスクを低減することができます。
