備蓄米放出で価格はどれくらい下がるか経済学的に分析【これくらいやれよ💢農水省】 【髙橋洋一チャンネル#1241】

『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済や世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。
INDEX(目次)
備蓄米放出で価格はどれだけ下がる?
『高橋洋一チャンネル』の内容を要約
1. 備蓄米放出で米価は下がるのか?
・備蓄米の放出によって米価が下がると期待されているが、実際の効果ははっきりしない
・経済学的には「需要と供給の交点」で価格が決まり、超過需要の変化で価格が動く
・供給が増えれば超過需要が減少し、価格も下がる傾向がある
キーワード:備蓄米、米価、需要供給、超過需要、価格形成
2. 経済学を使った実証的アプローチ
・農水省の「米の需給状況」のデータをもとに、需要率と価格上昇率を算出
・2010年からのデータを点にして並べたところ、超過需要率と価格上昇率の相関係数は0.86と非常に高い
・超過需要率が高いと価格上昇率も高くなる傾向が見られる
キーワード:農水省データ、需給分析、相関係数、超過需要率、実証経済学
3. 備蓄米放出による短期的な価格効果
・今回の備蓄米放出量は約700万トン弱で、超過需要率が約3%減少する見込み
・価格に与える影響は、およそ15%程度の下落と推定される
・具体的には、60kgあたりで約4000円の価格下落に相当する可能性がある
キーワード:備蓄米放出、米価下落、60kgあたり4000円、超過需要減少
4. 放出後の買い戻しが与える影響
・備蓄米は1年以内に再度買い戻す計画で、放出と買戻しがセットになっている
・これでは「行って来い」の効果に終わり、価格は戻る可能性が高い
・根本的には供給減(減反政策)の影響が強く、価格上昇圧力は継続する
キーワード:備蓄米買戻し、行って来い、減反政策、供給不足、価格上昇圧力
5. 減反政策の継続とその限界
・供給量は年々一貫して減少しており、今回の放出は実質的に2年分の減反を止める程度の効果
・長期的にはまた供給が減少するため、価格は再び上がる可能性が高い
・短期の調整だけでは抜本的な価格対策にはならない
キーワード:減反政策、供給減少、長期価格上昇、備蓄米政策の限界
6. 経済学的な予測の信頼性と傾向分析の重要性
・相関係数0.86という高い関係性が出ているが、一部の年で外れている点もある
・文系的思考ではその「ズレ」が気になるかもしれないが、全体の傾向が重要
・1点ずつ個別に見るのではなく、統計的傾向から法則を読み取る姿勢が大切
キーワード:経済予測、傾向分析、統計、相関関係、文系思考の限界
7. メディアや記者の分析不足を指摘
・新聞記者などが単年度のデータだけを取り上げて分析する傾向に疑問
・経済分析では「点」ではなく「線(傾向)」を重視するのが基本
・全体を見たうえでの推論ができないと、正しい理解にはつながらない
キーワード:メディア批判、統計の誤用、全体分析、経済報道の質
LEAVE A REPLY