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未来を予感させるコンピュータが誕生！

1984年1月24日に発売された初代Macintoshは、マウスとGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を使ったパーソナルコンピュータとして衝撃的なデビューをした。

キーボードおよびワンボタン式のマウスが付属し、3.5インチフロッピーディスク・ドライブ（容量400KB）搭載、一体型の白黒9インチCRTの解像度は512x342ピクセルという、現在のPCと比較すれば、当然に低スペックであるが、マウスによる直感的な操作インタフェース、マルチウィンドウ、メニュー方式の操作、アイコンによるファイル操作、それまでになかった美しい文字フォントなどを実現し、パーソナルコンピュータの歴史に革命を起こすには十分に魅力あるプロダクトであった。

そして、そのプロモーションも挑戦的でかつ未来的なものであった。発売の2日前に第18回スーパーボウルのテレビコマーシャルとして放映されたのはリドリー・スコット監督によるテレビCM「1984」。
コンピューター業界を支配しようとするIBM社の「適合性」から人類を救う手段として、無名のヒロインを使ってMacintosh（白いタンクトップにコンピューターのイラスト）の登場を表現した。この広告は、ジョージ・オーウェルの小説『1984年』を引用したもので、テレビで放映される「ビッグ・ブラザー」に支配される反理想郷・暗黒世界を描いている。