フードバンクとは、賞味期限や見た目などを理由に市場に流通できなくなった廃棄する予定の食品の寄付を受け、福祉施設や生活困窮者などに配給する活動、およびその活動を行う団体のことです。フードバンク活動は、食品ロスの削減や社会貢献につながるだけでなく、食品の提供を通じて人と人とのつながりや支え合いの精神を育むことも目的としています。

フードバンク活動は、1967年にアメリカで始まりました。その後、ヨーロッパやアジアなどに広がり、現在では世界各国で行われています。日本では、2002年に日本フードバンク連盟が設立され、全国にフードバンク団体が活動しています。

フードバンク活動のいろいろ

• 食品関連企業や個人から、食品の品質には問題ないが、市場に流通できなくなった食品や余剰食品などを寄付してもらいます。
• フードバンク団体が、寄付された食品を受け取り、品質や衛生の管理を行います。
• フードバンク団体が、寄付された食品を福祉施設や生活困窮者の支援団体などに配給します。
• 福祉施設や生活困窮者の支援団体などが、寄付された食品を利用者に提供します。

フードバンク活動のメリット

• 食品ロスの削減により、環境負荷の軽減や資源の有効活用に貢献できます。
• 食品の寄付や寄贈により、食品関連企業や個人の社会貢献や税制上の優遇を受けることができます。
• 食品の提供や受け取りにより、福祉施設や生活困窮者の食費の節約や栄養の改善に役立てることができます。
• 食品の提供を通じて、人と人とのコミュニケーションや相互理解を促進し、社会的な孤立や差別の解消に寄与できます。

フードバンク活動の課題

• 食品の品質や衛生の管理には、高いレベルの知識や技術が必要です。そのため、フードバンク活動の手引きや衛生管理点検表などのツールが提供されています。
• 食品の寄付や寄贈には、食品のトレーサビリティや合意書の作成などの情報管理が必要です。そのため、食品の提供・譲渡に係る合意書の作成例や食品提供履歴管理表などのツールが提供されています。
• 食品の寄付や寄贈には、食品関連企業や個人とフードバンク団体とのマッチングやネットワークが必要です。そのため、フードバンク活動の支援のための国の具体的方策や地方農政局におけるフードバンク活動推進の取組などが行われています。

 

「フードバンクの日」は、日本フードバンク連盟によって制定されました。一般社団法人日本記念日協会によって認定されています。フードバンク活動の歴史や意義を振り返り、フードバンク活動に関心を持ったり、参加したりするきっかけとなる日としています。

フードバンク活動は、食品関連事業者や個人からの食品の寄付や寄贈によって成り立っています。農林水産省では、フードバンク活動を支援するために、食品の提供・寄附に係る税制上の取扱いや助成事業などを行っています。また、フードバンク活動団体には、食品の品質確保や衛生管理などに関する手引きが提供されています。