1896年(明治29年)のこの日、第1回近代オリンピック大会がギリシャ王国アテネで開催された。この大会は、古代オリンピックに感銘を受け、「近代オリンピックの父」とも呼ばれるフランスのピエール・ド・クーベルタン男爵により提唱され、世界的なスポーツ大会として開催された。
この古代ギリシャに誕生し、今では4年に一度のスポーツの祭典として世界中の人々に親しまれているオリンピックですが、大きな金が動くこ商業的な意味合いが大きくなった結果、地球環境に影響を与えている側面があるといいます。
長い歴史の中で「経済発展や国家成長の象徴」としての目も向けられるようになったオリンピックですが、その開催地に選ばれた都市は、多くの種目のスポーツを行うためにグラウンド、選手村などを新たに建設する必要があります。
日本で1972年に開催された札幌五輪では、支笏洞爺国立公園にある国有林を伐採して、アルペンスキーの滑走路を建設しましたが、自然保護のため、大会終了後に滑走路など施設の解体と植林を工事費2億円以上をかけたとのことです。
1998年の長野五輪では自然の豊かさが残る志賀高原の岩管山がアルペンスキーの競技場候補に上がりましたが、自然保護連盟による反対運動により、幸いにも開発は中止となりました。
そして、2020年の東京五輪では、葛西臨海公園内にカヌー競技場の建設が予定されましたが、「多数の生息している水中生物の存在が危ぶまれる」との声が上がり、計画は白紙となりました。
日本の場合は環境問題と向き合い、調整をしていますが、ある近い国では冬季五輪を成功させるために、自然を改造し、雪のない山にほぼ100%の人工雪を無理に降らせたりと手段を選ばない方法をとりました。
ちなみに人工雪にヨウ化銀を使用すると氷の結晶化の効率が上がりますが、量によっては人体、植物に影響があり、実験段階でも少量しか使用できないのが現状です。しかも空気中のヨウ化銀が地面に到達し、やがて黄砂となって日本に飛来することとなります。