2月21日 – 今日は何の日?

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●夏目漱石のペンネームは正岡子規から?
夏目漱石(なつめそうせき) は、明治から大正時代にかけて活躍した小説家・英文学者で、本名は金之助です。漱石は「漱石枕流(そうせきちんりゅう)」という四字熟語で、「自分の誤りを認めずに、負け惜しみから理屈の通らない言い逃れをすること」という意味があります。これが自分の性格にぴったりだと考えた漱石は、この言葉をペンネームにしたと言われています。
このペンネーム、もともとは漱石の友人である正岡子規(まさおかしき)のものでした。正岡子規が「走兎」「風廉」「四国仙人」など、多くのペンネームを持っていたことは有名で、その数はなんと100以上とも言われています。その数々のペンネームの中に「漱石」がありました。それをもらう形で「夏目漱石」というペンネームが生まれたのです。

夏目漱石は、1890年に現在の東大文学部である帝国大学文科大学に入学。この頃、俳人として知られる正岡子規と漢詩文を通じて親交を深めたとされています。
1893年に大学を卒業した夏目漱石は、愛媛の松山中学校や熊本の第五高等学校の講師として働きました。1900年には文部省から命じられてイギリスに留学します。
1903年に帰国すると、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の後任として日本人ではじめて第一高等学校と現在の東京大学にあたる東京帝国大学の講師になりますが、漱石の硬い講義は不評で、生徒の入水自殺なども重なり、心労が重なって神経衰弱になります。。この時の講義内容は『文学論』『文学評論』に英文学研究としてまとめられていますが、漱石自身が留学時から英文学研究に対して違和感を覚えていたようです。
それを目にした高浜虚子(たかはまきょし)が漱石に治療の一環で小説を書くことを勧めたことで、処女作の『吾輩は猫である』が生まれます。その後、『倫敦塔(ろんどんとう)』『坊っちゃん』を続けざまに発表し、人気の作家となりました。
1906年、夏目漱石は自宅で毎週木曜日に鈴木三重吉など若い文学者を集めた「木曜会」を開くようになります。夏目漱石はこの会合を晩年まで続け、芥川龍之介、内田百閒(うちだ ひゃっけん)、菊池寛など多くの名高い小説家を輩出しました。
1907年、40歳になった夏目漱石は教職を辞めて朝日新聞社に入社し、職業作家としての道を歩み始め、その1作目である『虞美人草(ぐびんそう)』を書き上げました。
夏目漱石はこの頃に『夢十夜』『三四郎』『それから』を書き上げ、作家としての地位を不動のものにしていきますが、『門』の執筆中に胃潰瘍を患い、療養のために現在の伊豆にある修善寺を訪れ、療養することになります。しかし病状は悪化し、大量吐血を繰り返すなど危篤状態に陥ってしまいます。
その後なんとか回復した夏目漱石は、『彼岸過迄(ひがんすぎまで)』『行人(こうじん)』『こころ』『道草』を発表しました。文部省からの文学博士号の授与を辞退したのもこの頃、1911年のことです。病身にあった夏目漱石は、事前の本人確認もなく強引に学位授与を決めた文部省の一方的なやり方に怒りを感じて、博士号を拒否したとされています。
『道草』に続いて『明暗』を執筆していた夏目漱石でしたが、1916年に胃潰瘍が再発してしまい、『明暗』は未完のまま50歳で漱石はこの世を去ります。世界でも愛され続ける小説を多数残した夏目漱石。その作品には、彼の人生観が色濃く反映されています。
記念日・行事・お祭り
歴史上の出来事
- 1990年(平成2年)
- 六甲ライナー開業。
- 1983年(昭和58年)
- 蔵王観光ホテル火災。11人が死亡。
- 1972年(昭和47年)
- ソ連の無人月探査機「ルナ20号」が月に着陸。
- 1972年(昭和47年)
- リチャード・ニクソンアメリカ大統領が中華人民共和国を訪問。アメリカ合衆国大統領としては初。
- 1969年(昭和44年)
- 初代ジャスコ株式会社設立。
- 1965年(昭和40年)
- アメリカの黒人運動指導者マルコム・Xが演説中に暗殺される。
- 1953年(昭和28年)
- フランシス・クリックとジェームズ・ワトソンがDNAの二重螺旋構造を発見。
- 1951年(昭和26年)
- ベルリンで世界平和評議会第1回総会開催。
- 1948年(昭和23年)
- 全米自動車競争協会(NASCAR)設立。
- 1947年(昭和22年)
- エドウィン・ハーバード・ランドが初のインスタントカメラをアメリカ光学会で発表。
- 1942年(昭和17年)
- 日本で食糧管理法を公布。
- 1848年
- カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの『共産党宣言』が出版される。
- 1804年
- イギリスで、リチャード・トレビシックが発明した蒸気機関車の試運転に成功。
今日の誕生日
- 921年 – 安倍晴明、陰陽師(1005年逝去)
- 1173年 – 明恵(高弁)、僧侶、華厳宗中興の祖(1232年逝去)
- 1791年 – カール・ツェルニー、ピアニスト、作曲家(1857年逝去)
- 1866年 – アウグスト・フォン・ワッセルマン 、細菌学者(1925年逝去)
- 1892年 – ハリー・スタック・サリヴァン、精神科医(1949年逝去)
- 1893年 – アンドレス・セゴビア、ギタリスト(1987年逝去)
- 1905年 – 木村義雄、将棋棋士(986年逝去)
- 1920年 – 大路三千緒、女優(元宝塚歌劇団)(2021年逝去)
- 1925年 – サム・ペキンパー、映画監督(1984年逝去)
- 1927年 – ユベール・ド・ジバンシィ、ファッションデザイナー
- 1943年 – 大前研一、経営評論家
- 1944年 – 前田吟、俳優
- 1945年 – 坂田明、ミュージシャン
- 1946年 – アンソニー・ダニエルズ、俳優
- 1947年 – 井上順、俳優、タレント
- 1952年 – 横尾まり、声優
- 1964年 – ハイヒールモモコ、漫才師
- 1967年 – 伊藤つかさ、女優
- 1967年 – リロイ・バレル、元陸上競技選手
- 1970年 – 田丸浩史、漫画家
- 1970年 – ゆうたろう、お笑いタレント
- 1970年 – 松田岳二、ミュージシャン
- 1978年 – 酒井美紀、タレント、女優、歌手
- 1980年 – ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク、ブータン国王
- 1980年 – 松宮隆行、陸上競技選手
- 1981年 – 要潤、俳優
- 1981年 – 和田毅、プロ野球選手
- 1984年 – 香里奈、モデル、女優
- 1986年 – 川嶋あい、歌手
- 1987年 – アシュリー・グリーン、女優
- 1993年 – 菅田将暉、俳優、歌手