【要約】中国が南鳥島にちょっかいを出してきた!レアアースの基礎知識【髙橋洋一チャンネル#1485】

【要約】中国が南鳥島にちょっかいを出してきた!レアアースの基礎知識【髙橋洋一チャンネル#1485】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  中国 南鳥島沖で海洋調査

『高橋洋一チャンネル#1486』の要約

レアアースとは何か

・報道では、中国が南鳥島沖のEEZ周辺で活動を活発化させていることが取り上げられ、その背景に日本のレアアース資源への警戒感があるのではないかと論じられた
・まずレアアースとは何かについて説明があり、元素の周期表の中で、主にスカンジウムイットリウム、そしてランタノイド元素を指すと整理された
・これらは近いグループに属し、性質が似ている元素として扱われるため、採掘や精錬の際にも共通した特徴や課題が出やすいと説明された
・中学・高校の理科で学ぶ周期表の知識を踏まえると、同じ族や近い元素同士は似た性質を持つため、産出の仕方にも一定の傾向があると解説された

陸上レアアースの難しさ

・陸上のレアアース鉱床は、火山活動などに由来するものが多く、似た性質を持つトリウムウランなどの放射性物質が一緒に混在しやすい点が大きな問題だと指摘された
・そのため、陸上での採掘では、目的のレアアースを取り出すだけでなく、放射性物質の分離廃棄物処理が必要になり、精錬コストや環境負担が重くなる
・精錬そのものは技術的に可能でも、分離後に生じる廃棄物の扱いが厄介であり、ここがレアアース開発の大きな難点だと説明された
・こうした問題があるため、世界は長年、扱いの難しい工程を含めて中国に依存してきたのが実態であり、中国がそれを経済的・外交的な武器として使える構図ができたと論じられた

南鳥島沖レアアースの強み

・一方で、日本の南鳥島沖の海底レアアースは火山由来ではなく、生物由来の堆積物などから形成されたとみられ、陸上鉱床とは性質が異なると説明された
・このため、陸上鉱床で問題になるトリウムウランなどの混入が少なく、比較的**不純物が少ない“きれいなレアアース”**である点が大きな利点だと強調された
・中国側から見れば、自国では放射性物質の処理という重い負担を抱えている一方、日本はより条件の良い資源を持つことになり、強い警戒感を抱いても不思議ではないと論じられた
・つまり、日本の海底レアアースは、資源量だけでなく、質の良さという点でも大きな優位性を持っていると整理された

深海6000メートルの技術課題

・ただし、南鳥島沖の資源開発には大きな技術的難しさがあり、最大の課題は水深6000メートルという超深海から資源を吸い上げなければならない点だとされた
・これほど深い海では自然に湧き出すことはなく、長いパイプを海底まで下ろし、少しずつ吸い上げるような高度な技術が必要になる
・高橋氏は、関連メーカーの技術者が深海からの採取技術にかなりの自信を示していたことにも触れ、日本企業の技術力に期待を示した
・また、海底から吸い上げた後の精錬技術も別の難題ではあるが、もともと不純物が少ないため、陸上鉱床よりは処理負担を抑えられる可能性があると述べられた

拠点整備と安全保障

・南鳥島は東京から約2000キロ離れた小さな島であり、資源開発を進めるなら、あわせて拠点整備も必要だとの考えが示された
・具体的には、島の機能を拡張し、資源開発施設や飛行場を整備して、経済面だけでなく安全保障上も重要な拠点にしていくべきだと提案された
・現状では中国が周辺に接近してくる危険もあるため、日本単独ではなく、アメリカフランスを巻き込んだ共同開発の形を取り、簡単に手出しできない体制を作るべきだと主張された
・同盟国や友好国と協力して開発を進めれば、資源確保だけでなく、安全保障上の抑止力も高められるとの見方が示された

日本の海底資源と国家戦略

・日本は陸地面積こそ大きくないが、EEZ(排他的経済水域)は世界でも上位の広さを持ち、その海域内には多様な海底資源が存在すると説明された
・こうした海底資源全体の市場価値は非常に大きく、日本の将来的な財政問題や経済成長にとって重要な潜在力を持つと位置づけられた
・南鳥島沖のレアアースも、長年の研究成果の積み重ねによって存在が確認されたものであり、基礎研究に継続的に投資する重要性も強調された
・研究はすぐ成果に結びつくとは限らないが、どの分野が将来大きな価値を生むか分からない以上、国家として幅広く支援する必要があると述べられた
・現時点では採算性に課題があっても、国家プロジェクトとして本格的に取り組み、量産化や規模の経済が働けば、十分に事業化できる可能性があるとの見通しが示された
・総じて、日本は南鳥島沖のレアアースを単なる資源ではなく、経済安全保障財政基盤技術開発国家戦略を左右する重要資産として位置づけ、本格開発を進めるべきだという主張で締めくくられた


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