【要約】「消費税減税でも価格下がらず」減税したくなくてとち狂った日経新聞【髙橋洋一チャンネル#1484】

【要約】「消費税減税でも価格下がらず」減税したくなくてとち狂った日経新聞【髙橋洋一チャンネル#1484】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  消費税減税でも価格下がらず?

『高橋洋一チャンネル#1484』の要約

日経の「食品減税でも価格は下がらない」報道への疑問

日経新聞が、食品の消費税を8%から0%にしても価格はあまり下がらないとする記事を掲載し、スーパー、ドラッグストア、コンビニへのアンケート結果を根拠に報じたことが話題となった
・これに対し、高橋氏は「なぜ減税しても価格が下がらないのか、説明として不自然だ」と疑問を呈している
・理屈の上では、消費税には事業者にとって法人税に近い性格もあるため、減税分をそのまま価格に反映せず、企業側が取り込む可能性はゼロではないと述べている
・ただし、実際の市場では、ある店が値下げをすれば他店も追随せざるを得ず、競争が働くため、業界全体が減税分を独占し続けるのは通常考えにくいと指摘している
・そのため、「消費税をゼロにしても価格が下がらない」という見方は、現実の競争環境を踏まえると無理があるとの見解を示している

アンケート調査の規模と信頼性への批判

・記事では、対象50社のうち回答があったのは24社にとどまっており、高橋氏はこのサンプル数の少なさ自体に強い疑問を示している
・回答しなかった26社については、記事の方向性に沿わない見解だった可能性もあり、調査結果全体を一般化するのは危ういとみている
・高橋氏は、少数回答のアンケートは恣意的に結論を誘導しやすく、都合のよい結果だけが強調される余地があると述べている
・また、近年の各種社長アンケートなども回答数が少ないケースが多く、そうした調査には一貫して慎重に見るべきだとの姿勢を示している
・そのうえで、この程度の規模の調査を大きく報じること自体に問題があり、記事の結論ありきではないかと批判している

日経の社説と「給付付き税額控除」推しへの違和感

・高橋氏は、4月6日付の日経電子版社説「消費税は減税より給付付き税額控除を急げ」にも触れ、日経が一貫して消費税減税に否定的な立場を取っているとみている
・社説では、給付付き税額控除の制度設計を急ぐべきだと主張しているが、高橋氏はこれはすぐ実行できる政策ではないと説明している
給付付き税額控除は制度設計に時間がかかり、具体的な法案に落とし込むにも多くの論点整理が必要で、短期間で実現できる性質のものではないとしている
・一方、食料品の消費税を8%から0%にする措置は、制度としては比較的単純で、実施のハードルははるかに低いと述べている
・それにもかかわらず、実行の難しい給付付き税額控除を前面に出し、実行しやすい消費税減税を後退させようとする議論には不自然さがあると批判している

新聞への影響と「減税つぶし」への見方

・高橋氏は、食品の消費税をゼロにすると、軽減税率の恩恵を受けている新聞の扱いにも影響が及ぶため、新聞業界側に思惑があるのではないかとの見方も示している
・また、社説では、給付付き税額控除の実施に時間がかかる一方で、消費税減税は2年で終わらず長引くおそれがあると懸念していたが、高橋氏はその論法にも疑問を呈している
・仮に財源論を問題にするなら、給付付き税額控除にも同様に財源が必要であり、消費税減税だけを特別に問題視するのは筋が通らないと指摘している
・そのため、「まず給付付き税額控除を急げ」という主張は、政策比較というよりも、実際には消費税減税をつぶすための論法ではないかとみている
・高橋氏は、こうした議論の背後に財務省の強い意向があり、日経の報道や社説にもその影響がにじんでいる可能性があるとの見方を示している

給付付き税額控除の起源と制度上の難しさ

給付付き税額控除の考え方自体は新しいものではなく、その源流には経済学者ミルトン・フリードマンが提唱した負の所得税の発想があると説明している
・通常の減税は税金を払っている人にしか効果が及ばないが、負の所得税は税負担のない人にも支援が届く仕組みとして考えられた
・ただし、負の所得税をそのまま実施するのは財政負担が非常に大きく、現実には実行が難しいため、その代替的・現実的な制度として給付付き税額控除が発展してきたという経緯がある
・もっとも、給付付き税額控除も設計次第で内容が大きく変わりうる制度であり、理論だけで一意に決まるものではなく、多くの価値判断や調整が必要になる
・そのため、高橋氏は、この制度を導入するなら民主的な議論を経て複数案を競わせ、選挙などを通じて国民的な選択を行うべきで、「急げ」というだけで片付く話ではないと述べている

財務省主導の「増税・減税阻止」の動きへの警戒

・高橋氏は、選挙直後には目立たなかった財務省主導の「増税・減税阻止」の動きが、時間の経過とともに再び前面に出てきたように見えると語っている
・特に、消費税減税の議論が盛り上がるたびに、実現困難な代替案を持ち出して減税論を弱める手法が繰り返されているとみている
・その文脈で、今回の日経の記事や社説も、単なる経済論争ではなく、消費税減税を阻止したい側の意向を反映したものではないかとの見方を示している
・結果として、高橋氏は今回の報道全体を、政策論として公平に比較したものではなく、消費税減税にブレーキをかけるための世論誘導に近いものとして強く批判している


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