【要約】家賃上昇で困る!しかし・・・【髙橋洋一チャンネル#1448】

【要約】家賃上昇で困る!しかし・・・【髙橋洋一チャンネル#1448】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  東京23区の家賃 世帯所得の4割超え

『高橋洋一チャンネル#1448』の要約

日経「東京23区の家賃が所得の4割超」記事をどう読むか(家賃は本来“価格連動”だが日本は硬直的)

・日経に「東京23区の家賃が世帯所得4割超」という趣旨の記事があり、家賃が上がっているのかという話題
・理論的には不動産価格が上がれば「不動産価格に見合う家賃」として家賃も上がりやすい(価格と家賃は連動しうる)
・ただし日本では、家賃は不動産価格に比べて上がりにくい要因がある(家賃取引が硬直的
・背景として借地借家法があり、実務的には家賃は「更新時」や「入れ替え時」でないと上げにくい
・借り手が強く、合意できなければ従来家賃のままでも実務上は進みやすい/上げるなら合理的理由を立てて裁判も必要になり得て負担が大きい
・一方、都心では例外的に、オーナーが(借地借家法の運用や慣行を理解しない)外国人だと、強引な値上げで「出ていけ」型のトラブルが起こることもあり得る、という見立て
・都心では外国人の不動産購入が多いことも価格上昇要因になり、結果として賃料にも波及している可能性はある(ただし全国一律ではない)

「4割」は全国平均ではなく“都心の特殊事情”の可能性が高い

・記事内の数字として、全国平均で見ると家賃負担は大きくは上がっていない趣旨
・勤労者世帯で、可処分所得に占める家賃割合は2000年代以降ずっと約17%で、最近は15%程度に下がっている、という説明
・家賃改定が遅れて後から上がることはあり得るが、「所得の4割」級の急激な上昇は全国の一般像としては考えにくい
・ゆえに「23区」かつ「都心」の、より限定された市場の話(特殊事情)として読むのが自然、という整理
・もし外国人政策
などで外国人の不動産需要が減れば、都心の不動産価格が下がり、家賃にも影響が出る可能性がある、という論点提示

「資材高・人件費高が家賃へ転嫁」は限定的(修繕費の物価上昇程度)

・資材価格や人件費が高騰して家賃に転嫁、という説明があるが、基本的には新築マンション以外には直接関係しにくい
・賃貸経営で「人件費」が大きく効く場面は相対的に少なく、効くとしても主に修繕費
・修繕費の上昇分を更新時に上乗せするのは合理的だが、それで「所得の4割」になるほどの急騰とは考えにくい
・結局、全国物価を押し上げるような“家賃インフレ”というより、修繕費などの物価上昇レベルの話に近い、という評価

「家賃がインフレの新たな主役」論へのツッコミ(日本の物価は大騒ぎするほどか)

・日経の書きぶりとして家賃がインフレの主役になる可能性、という論調に対しては懐疑的
・足元では食品(ここを「インフレ」と呼ぶかは別として)の価格が落ち着き、エネルギー価格も下がり、全体の物価上昇率も2%台に落ちてきている、という認識
・海外の高インフレ(例:二桁〜)と比べれば、日本の「少し超えただけ」で大騒ぎする論調は誇張ではないか、という問題提起

消費者物価指数(CPI)と不動産価格の扱い(“家賃は入るが不動産取引価格は入らない”)

・CPIには家賃(消費としての住居コスト)は入る
・ただし**不動産そのものの取引価格(マンション価格)**はCPIには入らない(消費者物価=“消費”を測るため)
・不動産価格や株価のような資産価格を入れると、景気循環と違う動きでCPIが大きく振れ、判断を誤る、という趣旨の説明

欧米の「物価連動の家賃契約」 vs 日本の借地借家法(制度が変わるとオーナーは楽)

・欧米のように家賃が物価連動で随時調整できる仕組みは、オーナー側は運用が楽(例:物価が2%上がれば家賃も2%)
・しかし日本は借地借家法の構造上、借り手が強く、合意がないと上げにくい
・借地借家法は戦後の「弱者保護」的な思想も絡み、歴史的経緯が古い(大正期制定の流れの指摘)
・借地権(地代が低く固定化しがち等)を巡っては、立ち退きに多額の費用がかかるなど、土地利用・市場を歪める面がある、という批判
・結果として、家賃や地代は硬直化し、都心の“特殊事情”がある場所以外では急騰しにくい、という全体像に収束

キーワード東京23区,家賃,世帯所得,4割,不動産価格,借地借家法,更新,賃料硬直性,外国人オーナー,不動産購入,修繕費,CPI,消費者物価指数,物価連動,借地権,立ち退き