【要約】後から石破 そんなことするなら予算組み替えだ!【髙橋洋一チャンネル#1404】

【要約】後から石破 そんなことするなら予算組み替えだ!【髙橋洋一チャンネル#1404】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  後ろから石破前首相

『高橋洋一チャンネル#1404』の内容を要約

朝日新聞記事「高市政権に異論」報道の概要

・朝日新聞は11月26日付で「高市政権に異論 石破前首相『後ろから…』地元からも懸念の声」といった趣旨の記事を掲載
・記事は、石破前首相が高市政権に対して批判的な発言を行い、それを地元や周囲の懸念として報じる構成になっている
・髙橋氏は「朝日がこういう記事を書くのはある意味“いつものパターン”だが、それにしてもひどい」と苦言を呈している

石破氏のメディア対応と「ぽっぽ領域」批判

・石破氏は取材に来られると喜んで長々と喋ってしまうタイプで、その姿勢をマスコミ側がよく分かっていて利用していると指摘
・髙橋氏はSNS(X)でも「ほとんど鳩山由紀夫氏(ぽっぽ)の領域に入っている」と揶揄し、メディアに乗せられて発言を繰り返す構図を批判
・鳩山氏も、取材されると喜んで喋り、それをマスコミが面白がって拡散してきた前例があり、石破氏も同じパターンだと分析
・本来、前首相クラスの政治家は発言が外交・内政に波及するため、軽々に取材に応じて喋るべきではないという認識を示す

自民党歴代総裁の「不文律」と石破氏の例外性

・従来、自民党総裁・首相経験者には「自分の後継政権を後ろから撃たない」「マスコミに不用意に乗らない」という不文律があったと説明
・過去の政権運営の内幕や対外関係など、言いづらい話を抱えているため、OBは基本的に慎重な態度を取ってきた
・しかし石破氏にはこの自制が働かず、現職首相を公然と批判する言動を繰り返していると指摘
・髙橋氏は「そういう人は本来、自民党総裁になってはいけないタイプだったことがよりはっきりした」とまで踏み込んで評価

来年度本予算と高市政権のジレンマ

・来年度の本予算は、実質的に石破内閣の時に編成されたもので、高市政権は中身に手を付けていないと説明
・今回の補正予算は高市政権のカラーが反映されているが、本予算部分は「石破予算」であり、高市首相としては違和感を覚えながらも通さざるを得ない立場
・首相が自らの感覚に合わないからといって本予算を否決・放置することは「総理の職務放棄」になるため、歯を食いしばって処理していると解説
・髙橋氏は、そうした苦しい立場を石破氏が理解せず、自分の作った予算を通してもらう大変さに無自覚だと批判

石破氏の政治的立ち位置と「党内野党」化

・石破氏は「党内野党」として後ろから鉄砲を撃つことしかできず、与党内で建設的な役割を果たしていないと指摘
・髙橋氏は「いっそ立憲民主党に行った方がスッキリする」と皮肉りつつ、そこへ行ってもネチネチしたスタイルゆえにあまり相手にされないだろうと述べる
・今後、石破氏からどれだけ文句が来ても、高市首相は「一切受け入れず、完全に無視するだろう」と見通しを語っている

維新との連立と「予算組み替え案」の構想

・現在の連立与党には維新が加わっており、かつて野党時代に維新が出していた「予算組み替え案」を、今度は与党の立場でやる可能性に言及
・政府案の本予算とは別に、「連立与党としての予算案」を組んで提示すれば、かなりインパクトのある政治的メッセージになると解説
・髙橋氏は「もし本予算の段階で維新が自分たちの意見を盛り込んだ予算組み替えをやれば、財務省はガクブルになる」と表現し、その破壊力を強調
・こうした動きは、政権の安定度合いに左右されるが、少数与党ゆえに「国会の中で政府案を組み替える」形で実現する余地もあると分析

財務省が「予算組み替え」を恐れる理由と過去のエピソード

・財務省にとって「自分たちが組んだ予算を後から変えられること」は最も嫌な事態であり、組み替え提案には過敏に反応すると指摘
・髙橋氏は、自身が副大臣、竹中氏が総務大臣だった際の「復活折衝」の裏話を紹介
・復活折衝とは、大臣側が予算編成の終盤で「これを復活させてほしい」と要求するプロセスで、そこで新しい要求が出ると「予算組み替え」として大きく報じられ、財務省のメンツが傷つく
・当時、予算編成の最終局面(12月)になると、財務省幹部(のちの事務次官)が「大臣折衝の場で新しい要求を出さないでほしい」と、髙橋氏に何度も電話をかけてきたという
・髙橋氏が冗談半分に「大臣が最後に何を言うか分からないよ」と返すと、財務省側は新聞に『予算組み替え』と書かれることを恐れて本気でビビっていたと振り返る

今回の補正予算と高市首相の「やり直し」指示

・今回の補正予算では、当初財務省が出してきた案に対し、高市首相が「これはしょぼい」と判断してやり直しを指示
・その際、高市首相は内閣府の内氏を指名して、中身と規模を膨らませる方向で再検討させたと説明
・膨らませた案を作る過程で維新側にも相談が行われ、連立与党としての意見も部分的に反映させた形になっていると紹介
・髙橋氏は、連立与党であれば政府案に対してこうした修正・膨張のプロセスが入ることは自然であり、今回もその一例だと位置付ける

国会での本格的な予算組み替えと解散カード

・理論上、政府案が国会に提出された後に、与党内で大掛かりな「予算組み替え」を行うことも不可能ではなく、「本来の国会の役割に立ち返る動き」として評価できると説明
・ただし、その場合は政権基盤がよほど安定していないと危険であり、少数与党のまま踏み込むと政権維持そのものが揺らぐリスクがあると指摘
・逆に本当の多数与党であれば、政府案の段階であらかじめ連立与党案を織り込むことができるため、わざわざ国会で大きな組み替えをする必要はないとも分析
・国会内での大規模な予算組み替えは、そのまま解散・総選挙に結びつき得る「大きな話」であり、「そんな爆弾のような話をYouTubeでしている人はいないだろう」と自ら苦笑しつつ語っている
・髙橋氏は、石破氏がこれ以上後ろから撃つ行動を続けるなら、「それなら本予算そのものを組み替えてしまおう」という高市側の“逆襲シナリオ”もあり得ると、半ば冗談交じりに示唆して締めくくった


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