イスラエルがイラン攻撃で原油高騰〜戦火が世界中に広がる危険【髙橋洋一チャンネル#1300】

『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済や世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。
INDEX(目次)
イランとイスラエル また攻撃
『高橋洋一チャンネル』の内容を要約
トランプの「三正面和平構想」は破綻寸前
・トランプはウクライナ停戦、中東和平、台湾危機の抑止を同時に進める構想を描いていた
・しかし各地域の状況は悪化しており、三方向すべてで和平が遠のいている
ウクライナ戦争:ロシア有利で停戦困難
・ロシアは「ウクライナは俺のもの」との姿勢を崩さず、トランプの和平提案には応じない
・欧州によるロシアへの経済制裁は実効性に乏しく、ロシアはエネルギー収入で戦争継続が可能
・最近エネルギー価格がやや下がっているが、ロシアの戦争継続能力は依然高い
中東情勢:イスラエルとイランが全面対決
・イスラエルはイランの核開発を阻止するため空爆を実施
・イランの核施設は地下深くにあるため、通常兵器での破壊は困難
・アメリカは関与を否定しているが、給油など後方支援はイギリスが担っており実質的には西側が連携
・イラン側はアメリカも関与していると認識しており、緊張は一層高まっている
ホルムズ海峡封鎖の可能性と世界経済への影響
・イランは対抗手段としてホルムズ海峡を封鎖する可能性がある
・ホルムズ海峡経由の原油は世界供給の約3割に達し、封鎖されればエネルギー価格が急騰
・結果として世界経済が混乱し、ロシアのエネルギー価格も上昇=ロシアが再び有利に
アジアへの影響:台湾有事の現実味
・アメリカは同時に二正面作戦ができないと明言しており、中東に軍事力を集中すれば台湾は手薄に
・中国はこの隙を突いて台湾侵攻に動く可能性があり、東アジアの安全保障リスクが急増
・台湾有事が現実化すれば、日本の安全保障や経済活動にも甚大な影響が出る
トランプの苦境と限界
・トランプは「自分は関与していない」と主張するが、イラン側は和平を迫る言動自体を関与と見なす
・各方面で思うように和平が進まず、むしろ火種が広がりつつあり、トランプ外交の限界が露呈
日本への警鐘:エネルギーと安全保障の二重苦
・日本は原油の大部分を中東に依存しており、ホルムズ海峡封鎖は致命的
・台湾有事でも直接的な地政学リスクを負う立場であり、事前の危機対応が急務
キーワード:中東情勢、イスラエル・イラン、トランプ外交、ロシア・ウクライナ戦争、台湾有事、ホルムズ海峡、エネルギー危機、世界大戦リスク、日本の安全保障