NHKスペシャル「密着国債発行チーム」がバカに見えるポイントを丁寧に解説【髙橋洋一チャンネル#1255】

NHKスペシャル「密着国債発行チーム」がバカに見えるポイントを丁寧に解説【髙橋洋一チャンネル#1255】
[スポンサーリンク]

『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

 NHKスペシャル「密着国債発行チーム」

『高橋洋一チャンネル』の内容を要約

1. NHKスペシャル「密着 国際発行チーム」への違和感

・NHKスペシャルで財務省国際企画課の課長補佐に密着したが、偏った視点で「主人公の意見」だけが描かれていた
・番組では国際発行計画の立案を「悩んでいるふり」で演出していたが、実際は予算と税収の差額から自動的に決まり、調整できるのは年限(1年債・10年債など)の割合のみ
・これを「ポートフォリオセレクションの逆」として、リスク・金利負担を最小にする科学的な負債構成理論で対応していたと解説

2. 財務資料の説明レベルの低さ

・海外投資家向けに必要なのは、国会議員向けのような曖昧な説明資料ではなく、会計基準に基づいた財務資料
・高橋氏はかつて対借対照表を独自に作成し、海外の機関投資家に説明していた
・資産と負債の全体バランスを見ず、負債だけで議論する現在の方法に対して「レベルが低い」と批判

3. 出演した財務省OBたちへの批判

・3人の元大蔵官僚が登場したが、いずれも時代遅れの発言が多かったと指摘
・例えば「赤字国債と建設国債の区分」などは国際的に意味をなさず、「時代錯誤な議論」として一蹴
・また、資産を考慮せず「借金だけで大丈夫かどうか」を議論する姿勢も問題視

4. インフレと財政規律の理解不足

・「財政規律が失われる」という議論は、インフレ率とインフレ目標を見れば判断できる
・インフレ目標内であれば、たとえ日銀が国債を多く買っても財政規律は保たれる
・この前提を無視して「財政危機」と煽るのは知識不足であり、現在の議論には不適格

5. 利払い費と資産運用の関係

・「金利上昇で利払いが増える」と言われがちだが、政府は巨額の有価証券を保有しており、運用収入も増加する
・利払い増=財政悪化ではなく、バランスシート全体で判断すべき
・高橋氏は当時から「運用収入で相殺できる」と説明していた

6. 財務省の説明責任と「解体論」

・財務省がきちんと財政の全体像を説明しないから、「国債をどんどん出せる」といった極端な議論が出る
・資産と負債の全体像を示し、どの水準が安全かを科学的に示すべき
・そうした努力を怠っているため、「財務省解体論」が出てくるのは当然だと指摘

7. 国債発行は年限構成の最適化が本質

・実際の国債発行業務で重要なのは、年限構成(1年債・10年債など)の比率の最適化
・この「逆ポートフォリオ理論」に基づき、リスクと金利を最小限に抑える設計が必要
・番組ではそうした科学的議論がなされておらず「まぬけに見えた」と批判

キーワード:財務省、国債発行、対借対照表、利払い費、インフレ目標、財政規律、ポートフォリオ理論、NHKスペシャル批判、財務省解体論

[スポンサーリンク]
[スポンサーリンク]