【要約】イラン最高指導者の後継にハメネイ氏次男 戦い続くも継戦能力を見れば今後の展開は・・・【髙橋洋一チャンネル#1465】

【要約】イラン最高指導者の後継にハメネイ氏次男 戦い続くも継戦能力を見れば今後の展開は・・・【髙橋洋一チャンネル#1465】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  イラン最高指導者 後継にハメネイ氏次男

『高橋洋一チャンネル#1465』の要約

イラン情勢と後継体制の不安定化

イラン最高指導者ハメネイ師の次男が後継に就いたとしても、基本的には従来の強硬路線を引き継ぐ可能性が高く、これでアメリカやイスラエルが対イラン政策を緩めるとは考えにくい
・そのため、今後も米国・イスラエルとイランの正面衝突が続く公算が大きく、どのような形で決着するかは非常に見通しづらい
・イスラエル側から見れば、情報面・軍事面の優位を活かして、今後もイランの中枢や幹部層への攻撃を継続する可能性が高い
・すでにイラン側では幹部が多数排除されており、内部の連携や指揮系統も相当に傷んでいるとみられる
・ただし、攻撃の過程で内通者まで同時に失われている可能性もあり、今後の情報戦がどう推移するかは不透明だとされる
イスラエルのハッキング能力や情報工作能力を踏まえると、軍事行動とサイバー戦が並行して進む展開も十分に考えられる

キーワード:イラン, ハメネイ師後継, 米イスラエル, 強硬路線, 情報戦

反撃能力の低下と軍事的劣勢

・初期段階のアメリカ・イスラエルによる攻撃は極めて大きく、イランの反撃能力はすでにかなり削がれているとみられる
・今後イランが立て直す余地はあるとしても、その間にも継続的に攻撃を受ければ、軍事力の回復は難しくなる
・空爆だけで国全体を完全制圧するのは難しい一方、武器関連施設や軍事インフラを集中的に破壊されれば、イランの継戦能力は大きく損なわれる
・体制側は地下に潜って徹底抗戦を掲げる可能性があるが、一般国民がそこまで強硬路線に付き従うかは不透明だと指摘されている
・アメリカ側も全面的な地上戦一辺倒ではなく、状況次第で一定の妥協策や圧力と交渉を組み合わせた対応を探る可能性がある
・ただし、こうした本格的な軍事衝突では最初から明確な落としどころが用意されているわけではなく、実際には戦いながら各国が次の手を考えていくのが現実だと論じている

キーワード:反撃能力低下, 空爆, 軍事施設, 継戦能力, ノーガード状態

イラン分裂と内戦化の可能性

・イランは人口約9000万人を抱える大国であり、最高指導者の権威が大きく揺らげば、中央の統治力が一気に弱まる可能性がある
・その場合、地方ごとの対立や民族・地域単位の分裂が進み、国家全体が一枚岩ではいられなくなる恐れがある
・分裂が進めば、中東全体としては「大きな一国」が弱体化する一方、各地域で小規模な武力衝突や内戦が頻発する構図になりかねない
・話の流れでは、かつてのボスニア・ヘルツェゴビナのような複雑な内戦状態に近い形も想定されている
・もっとも、イランはペルシャとしての歴史的・民族的な一体感も強く、完全分裂まで進むかどうかは読みづらい面もある
・それでも、体制中枢の崩壊が進めば、周辺国との地域紛争を抱えながら複数の勢力に分かれていく可能性は十分あるとの見方が示されている

キーワード:イラン分裂, 内戦, 地域紛争, 統治崩壊, ペルシャ

ホルムズ海峡と中東全体への波及

・日本を含む周辺国から見れば、最大の関心はホルムズ海峡やペルシャ湾の封鎖が起きるかどうかにある
・革命防衛隊などが追い詰められた末に、最後の手段として海上交通を妨害するような行動に出れば、国際エネルギー市場への影響は極めて大きい
・ただし、現時点でイラン側にそこまでの海軍力や実行能力がどれだけ残っているかは不透明であり、封鎖を選択できるかも断定はできない
・表向きには「選別的に対応する」といった説明があっても、実際には選別的な攻撃すら困難になる可能性もある
・今回の戦争は、従来の中東紛争のような「イスラム圏の連帯」が前面に出る構図とは異なり、アラブ対ペルシャという対立がより鮮明になっている
・これまでイランが各地でドローン攻撃や武装勢力支援を進めてきたことへの反発もあり、アラブ諸国も一枚岩でイランをかばう状況にはなっていない

キーワード:ホルムズ海峡, ペルシャ湾, 革命防衛隊, アラブ対ペルシャ, エネルギー安全保障

孤立するイランと戦争の今後

・現状のイランは、空も海も十分に制圧できていない「ノーガード状態」に近く、軍事的にはかなり厳しい立場に置かれている
・このため、今後も大規模攻撃を受け続ければ、体制側は地上に潜るような消耗戦しか選べなくなる可能性が高い
・仮に攻撃を止めてもらいたいのであれば、体制中枢の刷新や、相手側が受け入れやすい人物を前面に出すといった政治的対応が必要になるが、それが国内体制として可能かは疑わしい
・イランでは大統領よりも最高指導者の権限が圧倒的に強く
、表向きの謝罪や柔軟姿勢だけでは事態を収めにくい
・また、周辺国だけでなく、ロシアや中国も積極的に助ける様子が見られず、イランは国際的に孤立を深めている
・軍事技術の面でも、ドローン大量生産だけで戦局を覆すのは難しく、将来的にはレーザー兵器や電磁的な迎撃手段の発達によって、イランの優位はさらに失われる可能性がある
・そのため、テレビなどで言われるほどの超長期戦になるとは限らず、軍事能力の低下を踏まえると、持ちこたえられる期間は半年程度ではないかとの見立ても示されている

キーワード:孤立, ロシア, 中国, ドローン, 軍事技術, 長期戦

日本への影響とエネルギー面の見通し

・日本への直接的な影響としては、やはり原油の安定調達が最大の懸念となる
・ただ、話の中では日本には一定期間分の原油備蓄があり、当面すぐに深刻な供給危機に陥るわけではないとの見方が示されている
・また、LNG依存が極端ではないことも一定の安心材料として挙げられている
・そのうえで、国内では原発再稼働石炭火力の活用を進めれば、エネルギー需給の悪化をある程度しのげる可能性があるとされる
・したがって、日本としては中東情勢の推移を注視しつつ、海上輸送の安全確保とエネルギー供給の多重化を進めることが重要になる

キーワード:日本の原油備蓄, LNG, 原発再稼働, 石炭火力, エネルギー対策