【要約】ベネズエラ大統領拘束で経済に与える影響は?【髙橋洋一チャンネル#1425】

【要約】ベネズエラ大統領拘束で経済に与える影響は?【髙橋洋一チャンネル#1425】
『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。

  ベネズエラ大統領拘束で経済への影響は?

『高橋洋一チャンネル#1424』の内容を要約

株高・原油横ばいという「市場の読み」

ベネズエラへの攻撃(軍事行動)が取り沙汰される一方で、市場は株高原油価格は横ばいという反応になっている
・一般に「戦争=株安」というイメージが強いが、今回は「米国に有利に働く」という地政学の読みが株価を押し上げている、という整理
・背景として、前提条件(供給ショックの大きさ、米国のカード)が従来型の戦争局面と異なる点が重視されている

米国の狙いは「対中カード」:ベネズエラ石油の支配力

・前回の整理として、チャベス(マドゥロ)政権下で米メジャーが事実上追い出され、その穴を中国が埋めてきた構図がある
・今回の動きは「米国側が再び影響力を取り戻す(=米メジャー復帰の可能性)」という読みを市場が織り込みやすい
・特に重要なのは、ベネズエラの原油輸出の約半分が中国向けという点で、ここを米国が握ると中国のエネルギー調達に直撃する
・結果として、トランプ習近平と交渉する際のカードが1枚増える(従来のレアアースに加え、原油でも締め上げ可能になる)という見立て

原油供給ショックは限定的:OPEC・シェールで吸収可能

・報道では「原油供給が揺らぐ」論調もあるが、実際の供給規模は世界全体で見れば1%程度と相対的に小さい、という評価
・仮に施設が損傷しても、OPECの生産余力や米国のシェール増産で一定程度は対応可能
・さらに今回は「石油施設を直接攻撃していない」ため、供給面の不安は増幅しにくく、むしろ「対中カード」の面が注目されやすい

ベネズエラの生産が伸びない理由:技術・運用と原油品質

埋蔵量が大きい一方で、生産が伸びないのはオペレーション(運用)がうまく回っていない可能性がある
・加えて、原油の品質(重質・扱いにくさ)の問題があり、良質部分は出せても、難しい層は技術力が必要になりやすい
・ここで米メジャーの技術力
が入れば「より生産できる」余地があり、米国側が「運営させろ、増産してやる」と提案する展開も想定される
・そのうえで「生産した分はまず米国へ」「中国には売らない(または条件をつける)」という形にすれば、戦略的運用が可能になる

中南米外交にも波及:キューバ等への影響と“囲い込み”

・ベネズエラ原油の行き先は、中国(約5割)米国(約2割)、その後にインドキューバなどが続くという整理
・中南米にはベネズエラ依存の国もあり、米国がベネズエラ原油を梃子に「周辺国を米国側へ寄せる」外交も取り得る
・例えばキューバのように自国で産油が乏しい国に対し、供給を絞れば政治・経済面で強い圧力になり得る

日本メディアの論点への違和感:国際法批判“だけ”では足りない

・日本の報道は「国際法違反だ」「それを賛するとロシア中国に文句が言えなくなる」といった筋立てに寄りがち
・ただし、論点はそれだけではなく、実際には石油対中抑止・中南米の勢力圏といった複数の計算が絡むため、見立てが単線化している点に違和感がある、という批判


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