サミットでも関税交渉進展せず。それにつけても石破はぼっち【髙橋洋一チャンネル#1298】

『髙橋洋一チャンネル」は、数量政策学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一さんが視聴者の質問に答える形で、政治経済や世界情勢など現在進行中の問題について理路整然と解説してくれるYouTubeチャンネルです。
INDEX(目次)
サミットでも関税交渉進展せず
『高橋洋一チャンネル』の内容を要約
関税交渉は「認識の一致」止まり、実質進展なし
・サミット後の米中関税交渉は、「認識の一致があった」に留まり、打開には至らなかった
・石破首相は交渉範囲を「関税のみに限定」「安全保障を絡めない」「為替の話はしない」と自ら狭めたため、交渉の幅が小さく効果も限定的
交渉における政治的センスの欠如
・政治交渉とはテーブルに多くの選択肢を並べ、相手の出方を見ながら落とし所を探るもの
・石破首相は交渉材料を広げず、官僚的思考で「正解探し」に終始し、政治家としての柔軟さに欠けた印象
安全保障・為替を交渉に活かせなかった失敗
・安全保障を交渉に含めれば、第7艦隊の存在や米国への武器購入の話題で米側の関心を引けた可能性
・為替面でも、中国の「異常な人民元安」による国際経済混乱(近隣窮乏化政策)を問題提起するチャンスを逃した
自動車関税問題の決着つかず、日本は交渉後進国に
・自動車関税の問題も棚上げ状態で、日本は交渉における“フロントランナー”から“ラスト”に転落
トランプ元大統領との接触なし
・石破首相はトランプ氏との直接交渉に至らず、個人的関係構築にも失敗
・そもそもトランプ氏は中東情勢対応のためサミット途中で退席し、交渉機会自体が限られていた
他国首脳との連携欠如がネットで話題に
・石破首相が“孤立”している写真がネット上に多く出回り、外交孤立を象徴する形に
・SNS投稿も構図が悪く、「素人以下」「見栄えが悪い」との批判多数
日本首相はサミットで孤立しやすい構造
・英語圏(米・英・加)や英語が通じる欧州諸国に比べ、日本首相は言語・地理的なハンデが大きい
・首脳集合写真でも中央は大統領級が占め、首相クラスの日本は端に配置されがち
雑談こそが外交の要
・正式会議では予定された発言しか出ないが、雑談の場こそが情報や信頼を得る最大のチャンス
・石破首相はその雑談外交に入っていけず、外交上の実質的な損失を被った可能性
高橋洋一氏が語る「雑談外交」の実体験
・高橋氏自身も過去の国際会議で「雑談の場に割り込む努力」をしてきたと回顧
・仕事と割り切り、語学力の不足があっても姿勢と意欲でカバーできると指摘
語学の壁は道具で乗り越えられる
・通訳や自動翻訳機器の活用で十分に会話可能。語学が苦手でも外交はできるという姿勢が重要
・最低限の単語英語でも意思疎通は可能であり、努力不足が問題との指摘
外交の場では“生の情報”が価値を持つ
・欧州では、相手が仏語・独語を話せないと分かると、敢えてその言語で機密会話をする場合もある
・語学力が不足していると、“最重要情報”から排除されるリスクが現実に存在
今回のサミットの共同声明は内容も旧態依然
・声明には中東の緊張緩和やAIなどの話題が含まれていたが、内容は過去の繰り返しとの印象
・現実の地政学リスクに即していない内容で、サミット全体の意義も薄かったとの見方
雑談参加を怠ると情報・影響力の損失に
・サミットや国際会議における人脈形成と情報収集は“雑談”が鍵
・その機会に入り込めないと、国際社会での存在感が薄れ、意思形成にも参加できない危険性がある
総括:外交は「個人の話」ではなく「国益」の問題
・「英語が苦手だから」「雑談が苦手だから」では済まされないのが外交の世界
・一国のリーダーとしての覚悟・準備・努力が問われており、石破首相の外交姿勢は国益に対し疑問符を投げかける
キーワード:石破茂、G7サミット、外交交渉、関税、安全保障、雑談外交、英語力、SNS戦略、孤立外交、近隣窮乏化、情報戦、通訳ツール活用、首脳会談