【要約】米軍ベネズエラ急襲“2つの見方”を解説【門田隆将チャンネル#0083】

【要約】米軍ベネズエラ急襲“2つの見方”を解説【門田隆将チャンネル#0083】
『門田隆将チャンネル」は、作家・ジャーナリストの門田隆将さんが日本の政治経済世界情勢などの側面や裏側をジャーナリストの視点で切り込むYouTubeチャンネルです。

『門田隆将チャンネル#0083』を要約

米軍がベネズエラで「電撃作戦」—マドゥーロ大統領の拘束

・配信時点は2026年1月4日(日)14時で、年明け早々に「すごいこと」が起きたという導入
・米国がベネズエラで「侵攻(進攻)」と表現される規模の作戦を実施し、マドゥーロ大統領を拘束したという趣旨
・作戦は午前2時に開始し、午前3時半に終了したとされ、所要は約1時間半の「電撃的」オペレーション
逮捕状の執行として位置付け、FBIが同行して手続きを担い、武装部隊がこれを実力で支えたという構図

2020年の「逮捕状」—第1次トランプ政権からの継続線

・この件は2020年に、すでに第1次トランプ政権下で逮捕状が出ていた、という前提を強調
・「今回はそれが実際に執行された」という整理で、単発の軍事行動ではなく、司法手続の実力執行として語られる
・「クリスマス前に起きるのでは」という観測もあったが、結果的に年明けに実行された点を重要視

中国代表団の来訪直後に実行—タイミングの政治性

・作戦は、中国の代表団が来訪し、その代表とマドゥーロが面会した約3時間後に起きた、という点を指摘
・偶然ではなく、政治的メッセージ性を帯びたタイミングだと示唆
・12月以降、麻薬取引に絡む船舶への攻撃や石油価格面での圧力が取り沙汰され、「いつ起きてもおかしくない」状況だったという見立て

パナマ侵攻(ノリエガ拘束)との比較—「36年前の1月3日」

・同世代の視聴者は1989年のパナマ侵攻(ノリエガ将軍の拘束)を想起したはず、という語り口
・ノリエガ拘束は1月3日だったと整理し、「36年前の同日」に重ねる(年またぎで1990年の出来事として回想)
・パナマでは戦闘が長期化し、拘束まで約2週間かかったのに対し、今回は1時間半で完了した点を対比
・ノリエガは米国へ移送され、のちにフランス、パナマでも拘束され、最終的に病死した経緯を紹介し、マドゥーロも同様の運命を辿る可能性を示す

実行部隊と準備—デルタフォース、CIA情報、FBIの「逮捕状執行」

・突入・拘束を担ったのは米陸軍の特殊部隊デルタフォースで、映画でしか知らない存在だが「誇る特殊部隊」と位置付け
・一方で形式はあくまで逮捕状の執行であり、FBIが同行して執行主体である点を強調
CIAの情報・内偵により「どこにいて、どうやってやるか」が事前に固まっていた、というオペレーション像を提示

「麻薬テロ国家」認定と起訴内容—麻薬密輸200〜250トン規模の主張

・トランプ政権はベネズエラを麻薬テロ国家と呼び、米国への麻薬密輸関与を一貫して主張してきた、という整理
・司法長官(言及はあるが表記は不明瞭)が、起訴状(公表されSNSでも流通)を根拠に説明しているとする
・内容として、年間200〜250トン規模のコカイン(趣旨)を米国へ密輸した、指導者層が25年以上関与し、マドゥーロが中心人物だ、という主張を紹介
・さらに息子も起訴されたと述べ、家族を含めた刑事責任追及として描く

国連憲章第2条4項の論点—「武力行使ではない」建付けと矛盾

・ここで問題提起として、国連憲章の第2条4項(武力による威嚇・武力行使の禁止)を持ち出す
・話者は「武力で突入して拘束している以上、武力行使に当たる」として、国連憲章第2条4項違反の可能性を示唆
・ただしトランプ側は、議会承認を得た「軍事侵攻」ではなく、あくまで逮捕状の執行であり、だからこそFBIを同行させたのだ、という理屈で押し切っていると説明
・この整理は、同時期に扱ってきた中国の台湾周辺での軍事演習(武力による威嚇)批判と接続され、「では米国の行為はどうなのか」という鏡像の論点になる

ロシア・中国・イランの非難—しかし自国行動との“自己矛盾”

・国連や各国の反発として、特にロシア・中国・イランの発言が興味深いとして紹介
・ロシアは「深刻な懸念」「事態のエスカレーション回避」「対話が重要」「外部からの介入なしに自決権を」などと主張(しかしウクライナへの自国行動と矛盾すると突っ込む)
・中国は「主権国家への武力行使」「大統領に手を出したこと」「国際法・国連憲章に重大違反」「他国の主権・安全を侵害するのをやめよ」と強く非難(しかし台湾を“国内問題”と称して武力行使を正当化し得る点を問題視)
・イランも「国連憲章と国際法への明白な違反」とし、国連安保理など国際機関に責任があると主張(しかし自国も含めた行動との整合性を問う)
・この件は国連安保理で協議される見通しだと述べる

日本の立場—「違法」だけを叫ぶと拉致問題の論理が崩れる

・話者は日本にとって極めて難しいとし、単純に「国連憲章違反だ」と米国を強く非難すると、逆に米国から反論され得ると指摘
・反論のロジックとして、北朝鮮の拉致のような重大犯罪に対して、日本は「犯罪者に対する実力的措置」を米国に頼ってきたではないか、という形で突き返される懸念を示す
・したがって日本は、国内の「反米・親中」的な攻撃に乗るのではなく、国民の生命・財産領土を守る国家として、言い方を慎重に組み立てるべきだという結論
・具体的には、全面否定ではなく、法の支配を前面に出し、「FBIによる逮捕状執行」という建付けを評価する方向に寄せざるを得ない、という提案

台湾有事への含意—「逮捕状執行」モデルを中国が悪用するリスク

・最大の懸念として、今回の「逮捕状執行」型の実力行使を、中国が台湾に転用する可能性を論じる
・中国には反国家分裂法があり、「独立分子は武力で排除する」論理を国内法として用意している、という前提
・仮に中国が「台湾トップの拘束」等を名目に斬首作戦的な行動に出た場合、米国は今回と同様に強く否定できるのか、という難題を提起
・ただし話者は、中国が全面侵攻をすれば第三次世界大戦級になる一方、ベネズエラはそこまでの連鎖にはならない、とリスクの質が違う点を強調
・また、過去にトランプが「台湾侵攻なら北京を攻撃する」といった趣旨の発言が話題になったこと、さらにイラン核施設への攻撃なども例示し、「トランプはやる時はやる」人物像が今回でも確認された、という評価につなげる

結論:核を持たない国が侵攻される時代—日本は核シェアリング議論を急げ

・最後に、ウクライナ(ロシアに侵攻された)とベネズエラ(米国に実力行使された)に共通するのは「核保有国ではない」点だと総括
・核を持たない国が、核大国から実力行使を受け得る時代に入った、という危機認識を提示
・その上で、日本はNPT(核不拡散条約)に抵触しない形で、ドイツ・イタリアのような核シェアリングを早急に議論・実現しなければ「日本の未来はない」という従来の主張に回帰
・今回の件を材料に、視聴者にも「自分で考えてほしい」と締める


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