【要約】中国SNS「台湾侵攻へのハードル」で沸騰の怪【門田隆将チャンネル#0084】

【要約】中国SNS「台湾侵攻へのハードル」で沸騰の怪【門田隆将チャンネル#0084】
『門田隆将チャンネル」は、作家・ジャーナリストの門田隆将さんが日本の政治経済世界情勢などの側面や裏側をジャーナリストの視点で切り込むYouTubeチャンネルです。

『門田隆将チャンネル#0084』を要約

中国SNSで「米軍のベネズエラ作戦」と「台湾侵攻」を比較する動き(ブルームバーグ報道)

・話題の発端は、ブルームバーグが報じた「中国のSNS上の過熱した議論」
・中国SNS(主に微博(Weibo))で、米国による「ベネズエラでの身柄拘束(逮捕)作戦」と、将来の「人民解放軍による台湾侵攻」を“比較材料”にする投稿が急拡散
・「米国が国際法を真剣に扱わないなら、なぜ我々が気にする必要があるのか」といった趣旨の反応が拡散し、台湾への「奇襲」「指導者の拘束」などを連想させる言説が盛り上がっている
・結果として、中国側では「台湾侵攻のハードルが下がった」かのような空気が醸成されている、という問題提起

「ベネズエラ“侵攻”」と「台湾侵攻」は本質が違う(作戦の位置づけ)

・語られているベネズエラ案件は、一般に「領土を奪う戦争」ではなく、逮捕状の執行(司法執行)として説明されるべき性質だ、という整理
・ベネズエラでは人口約3000万人規模の国から約800万人
が国外へ流出するなど、国家崩壊級の状況が続いているという前提が語られる
・米側は「当該政権の正統性を認めない」「選挙不正がある」といった文脈で言及しがちで、「力による現状変更」一般の是非としては語っていない、という指摘
・この点を切り離さずに「米国もやったのだから中国も」と短絡させる議論は、論理の飛躍だと位置づける

ルビオ発言の要旨:狙いは「石油そのもの」ではなく「敵対国の浸透阻止」

・(紹介されたインタビュー要旨として)ルビオ国務長官は「米国はベネズエラの石油を必要としていない。米国には十分ある」と述べた、とされる
・一方で重要点として、「ベネズエラの石油産業が米国の敵対国(例として中国ロシアイランなど)に支配されることは容認しない」という趣旨を強調
・「ここ(西半球)が敵対国の活動拠点になることは許さない」「石油収益はベネズエラ国民の利益になるべき」というロジックで、地政学・安全保障の話に置き直している
・この整理に立つと、ベネズエラ案件は“資源略奪のための侵攻”という単純図式ではない、という結論になる

中国が悪用し得るロジック:反国家分裂法を「逮捕状執行」に見立てる危険

・問題の核心は、中国が2005年制定の反国家分裂法を根拠に「台湾は国内問題」「独立勢力を排除する」と主張し続けている点
・この国内法を“逮捕状”のように扱い、「司法執行の体裁」で武力行使を正当化する言説が作られ得る、という懸念が示される
・そもそも、台湾(中華民国)は1912年に成立し、国連でも戦後の長期にわたり地位を持ち、1971年の国連決議で席を失ったに過ぎない――という歴史整理が語られる
・したがって「台湾は中国の一部」「国内問題」という前提自体が争点であり、ここを“国内法で押し切る”発想が最も危険だ、という論旨

結論:抑止が効く見方もあるが、「隙が出たらやる」が現実的なリスク

・見方は二つあり得る:
・一つは「米国が強い力を示したので中国は動きにくい」という抑止効果の見方
・他方で、独裁国家は理屈より“機会”で動くため、「理由付けの材料」を与えたこと自体がリスクになり得る、という見方
・ロシアが2022年2月24日に武力で領土を取りに行った例を引き、国際秩序を壊す側は“理屈を整えてから”ではなく“行けると見たら行く”と整理
・加えて、中国軍内部が粛清・混乱で万全でない局面でも、将来「米国が出てこない」と判断した瞬間に動く可能性がある、という警戒が述べられる

日本側の含意:米国の関与を「台湾海峡」に張り付ける外交が重要

・米国が曖昧戦略を弱め、「台湾を守る」姿勢をより明確に打ち出すことが抑止の柱になる、という立て付け
・日本は「自由で開かれたインド太平洋」の文脈で、台湾海峡の安定を米国の優先事項として維持させる努力が重要、という問題意識
・結局は「隙を見せない」ことが最大の抑止であり、情報の変化があれば継続的に発信していく、という締め方


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