【要約】原油価格高騰でオイルショック!てーへんだ!煽るマスコミ【髙橋洋一チャンネル#1466】

INDEX(目次)
原油価格乱高下※【高市総理が備蓄放出を決めた前の収録】
『高橋洋一チャンネル#1466』の要約
原油価格急騰報道と実際の影響
・3月10日時点では、G7財務相がオンライン会合で原油価格高騰への対応を協議し、石油備蓄の放出を含む必要な措置で一致したと報じられた
・その後、アメリカ軍によるイラン海軍のほぼ壊滅が伝わると、原油価格は一転して大きく下落し、市場が地政学リスクに強く反応している様子が浮き彫りになった
・髙橋氏は、こうした値動きは先物市場特有の思惑先行による面が大きく、実態以上に大きく上下しているとみている
・原油価格が上がっても、それがすぐに長期化・固定化しない限り、日本経済全体に与える影響は限定的だという見方を示した
日本の電源構成から見た原油高の影響
・日本の電源構成を見ると、LNGが33%、石炭が28%、再エネが23%、原子力が9%、石油は7%程度にとどまっている
・このため、仮に原油の供給が不安定になっても、電力供給への直接的な打撃はそれほど大きくないと説明している
・一方で、日本全体のエネルギー消費で見ると、ガソリン車など輸送部門で原油への依存が大きく、全体では4割超が原油由来であるため、まったく影響がないわけではない
・ただし、日本は8〜9か月分の石油備蓄を保有しており、これは世界最高水準で、短期的な混乱であれば十分に耐えられるとの認識を示した
ホルムズ海峡封鎖懸念と代替手段
・髙橋氏は、ホルムズ海峡の封鎖が最大の懸念材料だとしつつも、現実にはそこまで悲観する必要はないと指摘している
・理由の一つは、アラブ諸国やOPEC諸国が状況次第で増産に動く余地があること
・さらに、アメリカが関与して航行の安全確保や保険面の支援を行えば、海峡通過のハードルは大きく下がる可能性がある
・加えて、サウジアラビアから紅海側へ抜けるパイプラインや、ホルムズ海峡を一部迂回する代替ルートも存在しており、輸送経路が完全に断たれるわけではない
・イラン海軍の戦力が大きく損なわれているのであれば、そもそも封鎖能力そのものが低下しており、市場が最悪シナリオだけを前提に騒ぎすぎている面があると述べた
「ガソリン1L200円超」報道への見方
・一部報道で出たガソリン1リットル200円超えという見通しについては、「最悪の場合」だけを強調した典型例だと批判している
・たしかに、原油がまったく入ってこなくなれば大幅高騰はあり得るが、その前提条件がどこまで現実的かを冷静に見る必要があるとした
・特に、石油が日本の電力構成では7%にすぎないという基本データがあまり報じられず、危機感だけが先行している点を問題視している
・髙橋氏は、報道機関は**「大変だ」という物語**を作るほうが注目を集めやすいため、データよりも危機を煽る表現に寄りやすいと指摘した
データ重視の見方と報道姿勢への批判
・髙橋氏は、自身の見方が楽観論なのではなく、常にデータに基づいて複数のシナリオを示しているだけだと説明している
・危機だけを強調するのではなく、悪いケースと落ち着くケースの両方を提示することが重要であり、それが本来の分析だと述べた
・これはコロナ禍でも同じで、感染拡大の波だけでなく、致死率の低下なども含めて全体像を見ていたと振り返っている
・感情的な危機論よりも、数字と現実の条件を踏まえた議論が必要だというのが一貫した立場である
原油価格が急変する理由と先物市場の特徴
・原油価格が短期間で大きく動く最大の理由は、先物市場では実需よりも思惑が価格を動かしやすいためである
・先物は「これからどうなるか」という予想で売買されるため、材料次第で一方向に大きく振れやすい
・日本の株式市場にはサーキットブレーカーがあるが、国際商品市場ではそうした制御が限定的で、値動きが過激になりやすい
・そのため、ニュースをきっかけに一気に上がったり下がったりすること自体は珍しくなく、必ずしも実体経済の急変を意味するわけではないと説明した
先物価格と実際の調達価格の違い
・先物価格が上昇しても、日本が実際に輸入する原油価格へすぐ全面的に反映されるわけではない
・原油は長期契約で調達されるケースが多く、契約済みの価格があるため、足元の先物市場の乱高下がそのまま輸入価格に直結しない
・一方、LNGは一部でスポット取引もあるが、日本は調達先をオーストラリアやマレーシアなどに分散しているため、供給面のリスクをある程度抑えている
・本当に深刻なのは価格が上がること自体ではなく、ホルムズ海峡が実際に閉鎖され、物が来なくなることだと強調している
・逆に言えば、輸送が維持され、備蓄も放出できるのであれば、先物市場の一時的な乱高下だけで過度に悲観する必要はないという整理である
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